アジアパシフィック医療改革フォーラム
アジアパシフィック医療改革フォーラムは、日本を含む、アジア環太平洋地域の医療改革を志す異分野、異業種のメンバーがあつまるネットワーク組織です。2010年は「医療現場の課題と問題解決」をテーマに講演会を企画しております。
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第15回講演会 概要
10月3日に開催された講演会の概要になります。
演題:患者目線の医療と聖路加国際病院
講師:的場匡亮氏(財団法人聖路加国際病院 経営企画室)

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講師の的場匡亮さんは、ITベンチャー企業に勤務された後、南カリフォルニア大学のMaster of Health Administration(MBAの医療版)に留学され、現在は聖路加国際病院の経営企画室で活躍されている。御講演はそのご経験を生かしたわかりやすくユーモラスなものであった。

御講演の議題及び内容は以下のようなものである。

1)Master of Health Administrationの教育内容
2)聖路加国際病院の患者さんの声を聞くシステム
3)聖路加国際病院の新しい試み:聖路加産科クリニック

1)は留学時代のお話であるが、コースカリキュラムやケーススタディの内容を中心にお話しされ、医療経営に必要な視点が何なのかが非常にわかりやすくまとめられていた。特に南カリフォルニア大学は公共政策の大学院の中にコースが存在し、地域の医療、患者のための医療を実現するための方策が学べたのが魅力であるとコメントされていた。また聖路加国際病院の経営企画室には的場さんのようなMHAの資格を持った方が3人いらっしゃるとか。これはこの病院の一つの強みであろう。

2)は聖路加国際病院の患者の声を直接拾う第一の場である御意見対応ミーティング。
これは前日よせられた患者さんからのご意見にどう対応するか、ひいてはそれをどう経営に活かすか、毎日朝15分間の討議をおこなっているものである。ポイントは経営トップが参加していること(院長-副院長はじめ15名程度)と毎日行っていること。それによりその日に問題解決できるようなスピード感をもった対応を可能としている(そのために施設課には急なリクエストに応えるための予算をもうけているとか)。このようなこまやかな対応がこの病院のブランド力の秘訣であろう。

3)は、聖路加でも、産科のマンパワーの問題や、都内各所で分娩の取り扱いをやめている影響で、出産制限をせざるを得ない状況となっているなかで、助産師さん中心のクリニックを関連の聖路加看護大学と協力して設立するというプロジェクトである。来年開院予定のこのクリニックは、医療人材再発掘の方策として興味深い。

以上の御講演は、患者目線の医療の理論と実践の紹介であるとともに、MHAという新しいキャリアパスを知ることもでき非常に有意義なものであった。
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